36%

投稿者:info@astro-jpn.com

36%

36%
いったい何の数字だと思いますか?
実はこれ、
脳が変化すると分かっている練習量に対する現在行われているリハビリ量の割合を示す数字だったのです。
皆さんは「反復練習って実際何回やったらいいの?」
って思ったことはありませんか?
動物モデルで調べられた神経の適応能力では、毎日数百回の運動練習を繰り返す必要があると言われています。
例えば動物の脊髄損傷では、約1000〜2000ステップが毎日、30分間のトレッドミルで行われ、後肢の歩行を改善する。
それに対して、アメリカで行われた脳卒中リハビリテーションで現在行われている練習の量、繰り返し回数の調査では、1回のリハビリにつき平均歩数は357回(95%CI = 296〜418回)しか行われていない。
動物実験1000~2000stepsに対する実際にリハビリ現場で提供されている歩行量357stepsの割合
=36%
また、健康なラットおよびサルに対しての運動課題が脳をどのように変化させるかという調査では、
手の課題を400-600回の反復/セッションを行うことで変化した結果を得ています。
これらのことから、
人においても、神経学的に無傷の対照被験者および脳卒中被験者は、学習すべき特定の運動課題を何百回も繰り返す必要があるということになります。
目安は400-600回
気が遠くなる方もいらっしゃると思いますが、
脳を変化させるというのは、それほどまでに集中して練習する必要があるということなのです。
〈参考文献〉
脳卒中後のリハビリテーションで提供される練習量は、動物モデルに比べて小さい。現在リハビリ中に行われる特有課題の練習量は、脳卒中後の機能を促進するために必要な神経再編成を推進するのに十分ではない可能性がある。
Lang CE, Macdonald JR, Reisman DS, Boyd L, Jacobson Kimberley T, Schindler-Ivens SM, Hornby TG, Ross SA, Scheets PL. Observation of amounts of movement practice provided during stroke rehabilitation. Arch Phys Med Rehabil 90(10):1692-1698, 2009.
1セッション420回以上の練習で上肢の自発的使用頻度が増加する。
Han CE, Arbib MA, Schwighofer N. Stroke rehabilitation reaches a threshold. PloS Comput Biol.2008 Aug 22;4(8):e1000133.

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